怪談特集 (1)

先回に引き続きアンテナ工事の影響で1時間の短縮放送となった。しかし、年に一度の怪談特集を心待ちにしているリスナーが多いせいか、1時間放送の一回きりでは物足らないという声が先日のサイキック・ミーティング大阪公演で数多く寄せられたらしく、今年に限って次回放送の後半にパート2を設ける運びとなった。
ということで、以下怪談ネタを中心にメモしておく。

奈良市高級住宅街の更地

誠氏が思い出した話。奈良のとある高級住宅街に大きめの宅地が更地のまま残っている。更地になる以前、東京からそこへ転居した一家が度重なる怪奇現象に苛まれ、早々に引越しを余儀なくされたという災難を聞き及ぶ。なんでも、ある日台所でキャベツを割ったところ、中から血のような真紅の液体が噴き出し、ほうほうの体で一家共々その家を飛び出したとか。当の土地のすぐ横に踏み切りがあって、飛び込み自殺者の首がその家の庭に落下したといういわくつき。
これは近鉄奈良線学園前駅付近にあった「トーテムポールの家」のことと思われる。奈良県内の心霊スポットでは必ず挙がる結構有名な場所。学園前駅から奈良線に沿って西(富雄駅方向)に300mほど移動すると角地に一区画だけ空き地と思しき所がある。恐らくそこではないかと。Google Mapsでズームして適当に探してみて下さい。怖いから場所リンクは張りません(苦笑)。
因みに学園前は東京で言えば「たまプラーザ」みたいな所で、街のつくりもよく似ていると思う。高度成長期に大阪への通勤圏として急速に発展した典型的なベッドタウンである。旧市街ではなくこんな新興住宅地の一角にエアポケットのような心霊スポットが存在するというのは一見不思議に思えるのだが、大規模宅地造成地は大昔に斬首処刑場だったとか合戦場だったとか、真偽のほどはともかく、いわくありげな噂が付き纏うことも少なくない(学園前一帯の歴史はどうなのかは知らないが)。奈良と言えば、学園前からもそう遠くない生駒山周辺が色々と聞きますね。

気の悪い場所

竹内氏の逸話。霊とは無縁に思える賑やかな繁華街に潜む心霊スポットも珍しくないという一例。
西大橋の交差点に程近い脇道を入った角に位置するコンビニの空気がどうにも暗くて陰気な感じである。なぜかその場所では店が繁盛しない。見える人が見ると天井設置の電灯にコウモリみたいにして女の人がへばりついている、とかいう下手すると笑い話になりかねないオチ。場所はミニストップ北堀江店であろう(苦笑)。
曰く、そもそも西大橋交差点の一帯が悪い雰囲気に包まれており、なにかしら空気が淀んでいるように感じられると。そういった場所は御堂筋沿い等にもスポット的に存在しているとのこと。いわゆる「気」の流れが悪い場所。こういうのは感じる人には容易に察知できるのであろうが、私のような鈍感体質の人はほとんど何も感じないんだよなぁ。

成仏しない千日前

千日デパート火災に因んだ怪談話は過去にも何度となく、しつこいくらいに語られてきたのだが、再びリスナーから体験談が寄せられた。
千日前のとあるお店(恐らくビックカメラだろう)に勤める方。店舗ビル内で幽霊目撃等々奇妙な体験多々あり。例の火災事件から35年が経過するも、犠牲者の霊がなかなか成仏せずに未だに現場を彷徨い続けているのかもしれないという逸話。その他、犠牲者が生前贔屓にしていた近辺の飲み屋等によく出没するとか、生々しくも具体的な体験談が多いらしい。付近走行中のタクシーのボンネット上に突然血まみれの人(幽霊?)が落下して交通事故を誘発したとかいう事件も引用される。
千日前の怪談話は怖いのは確かだけれども、サイキック青年団の過去の放送やイベント、あるいは中山市朗氏監修の「新耳袋」などを通じて語り尽くされている感があるので正直言って新鮮味に欠ける。おまけに、話に尾ひれが付いてしまった都市伝説の類も混じっているので(千日念仏や千日墓地との関連や昔あった刑場の死刑者数と火災事件の死亡者数が一致する等)、そのことがかえって興醒めな印象も受ける。

甲山のお坊さん

 
リスナー目撃談。甲山での怪異現象。その昔大学の後期試験の準備で冬場に友人の下宿宅へお邪魔する。夜中に一服休憩を兼ねて山道を散歩しているとお坊さんを目撃した。ムーン・ウォークのような滑らかな移動。一方友人は母子の姿を目撃したと。
誠氏曰く、このお坊さん目撃談は結構有名な話らしく、かつて「トゥナイト2」で甲山周辺の同じ場所を取材したこともあるという。
私は初めて聞いた話だった。どの辺やろ。このリスナーはたぶん関学の学生さんだった可能性が高いので、上ヶ原か甲陽園あたりから甲山森林公園へのアクセスであろうか。しかし真夜中にあんな鬱蒼とした森林の中をよくもまぁ出歩けるもんだなとそっちの方に感心してしまう。

泥酔に御注意

平野氏の不思議な憑依体験談。ある日泥酔して帰宅すると、どうやら大昔に田圃の水路に落ちて溺死した人の霊がいつの間にか乗り移っていたとかで、奥さんが「出て行ってくれ」と必死に拝んで事を収めたらしい。泥酔して前後不覚になると意識の防御が外れ、憑依されやすい状態になるのかもしれないという分析。本人はまったく記憶になかったらしい。トリップしていたと(苦笑)。

火の玉と黒い玉

誠氏の子どもの頃(?)の記憶。夏に庭で水やり中、大きな黒い毛玉のような物体がすーっと通り抜けたのを目撃した。正に真っ黒クロスケみたいな異形のもの。死に際の魂の抜け殻のようなものではないかと。

今週のクイズ

誠氏が新幹線新大阪駅で降り立った際に遭遇した人。博多方面行きホームに、大きな声で携帯電話に向かって会話している有名人に出くわす。ふと目が合う。東京へ行きたいらしいのだが、乗り場が分からないとかで困惑していたので誠氏が該当ホームまで同行の上案内してあげる。この人は誰か。頭悪過ぎ(苦笑)。