(余談) 春季ドラマ寸評 (2)

全部網羅したわけではないがこれで一巡終了。結構疲れる。

  • ライアーゲーム: 原作コックはどうなのか知らぬが、意外に退屈でつまらない。ゲーム理論やら確率論やらを援用したとの謳い文句に若干期待はしていたにもかかわらず...。荒唐無稽な状況設定が唐突過ぎてかえって白ける。一番重要な心理戦のハラハラドキドキ感がまったく感じられないのも痛い。そもそも基本アイデアは「カイジ」のパクリじゃないのかという印象を拭えず。どうせなら心理描写が巧みな「カイジ」をアレンジしてドラマ化した方がスリル倍増したのでは、とすら思うのである。早くも戸田恵梨香ファンのためのドラマという感じだが、彼女は少林寺拳法が得意らしいからその特徴を活かしたハード・アクションものにでもすればよかったのに。
  • 冗談じゃない!: 格闘技会場での出会いといいその他諸々無理矢理取って付けたような展開が鼻に付き過ぎる感あり。フランス生まれとかフランス帰りっていう人物設定もクサい(例えばフランス語を今後ギャグに使うというのであればまだ許せるが)。あとキャスティングに大きな疑問符が付く。織田裕二は問題なしだが、上野樹里はまるで「のだめ」を引きずったままやん(苦笑)。彼女、残念だがこの役はあんまり合っていないような気もする。コメディとはいえども、上野樹里は少々色気が足りん。投げやりな演技に見えてしまう大竹しのぶもどうしたものか(あの猿ヘアーはJean Sebergを意識?)。2話目で既に「新妻の母親は昔の恋人」ということがバレるらしいが、だとすれば最終回までどうやって話を繋いで行くのだろうか(バレそうでバレないという緊張感が笑いのツボなんじゃないの??)。かなり中弛みしそうな予感。
  • プロポーズ大作戦: ベタなタイトルからして覚悟はしていたものの、やはりこれは10代少女向け番組であって、オトナが観るような代物ではないと再確認させられる。妖精が出現してタイムスリップなどというファンタジーに大のオトナが感情移入できるだろうか。そもそもタイムスリップ・ネタは洋の東西問わず使い古されているのでまるで新鮮味がない。文字通り子ども騙しのストーリー。主役の長澤まさみがやや精彩を欠いているように見えたのも気になる。もはや少女のような可憐さもなければ、さりとて大人の色気も出せない中途半端な状態に陥ってる印象(成長途上だから仕方ないのかね)。