(余談) 春季ドラマ寸評 (1)

春季新ドラマが出揃ってきたところで、今週はいつもの週刊回顧ではなく少し趣向を変えて、ドラマ評を先回り的に記しておこうと思う(ただし端から個人的興味の対象外にあるものは除く)。これだけまとめて観るのは久しぶりのことだった。初回見逃した方にはご参考まで。

  • 花嫁とパパ: 父娘愛という使い古しのストーリーの陳腐さもさることながら、石原さとみのわざとらしいハイテンションな演技が我慢ならぬほど癇に障り、見る気を確実に殺いでくれる。相手役の田口淳之介も恐ろしいほどフツウでパッとしない。主役がこれでは持たんわ。25分でギブアップ。石原さとみ短足だけがやけに印象に残る(苦笑)。
  • 夫婦道: とにかく武田鉄矢が暑苦しいの一言。武田鉄矢を生理的に受け付けない人にとっては拷問に等しいドラマである(笑)。モサい静ちゃんを安直にキャスティングするのも頂けない。武田・高畑演じる夫婦と静ちゃんに主役級が分散しているせいか、ストーリーが散漫で何を話の山場に持って行こうとしているのかがはっきりしていないのも問題かと。これは低視聴率に喘ぐのではないか。
  • 孤独の賭け〜愛しき人よ〜: 原作は五味川純平の小説だというのにまるで漫画を読んでいるような感じがする。ハセキョウとマッシュルーム伊藤がなんとも薄味で物足りない、アクが足りないという違和感拭えず。全体の筋書きや人物設定が、既にどこかで見たようなドラマ(「バカラ」、「けもの道」、「黒い太陽」や「ハゲタカ」等々)の単なる寄せ集めなのではないか、という懸念、というか疑念を抱く。あと2、3回観るまで視聴継続の判断保留。しかしなぁ、もういい加減にリメイク頼みは止めようよ(苦笑)。
  • わたしたちの教科書: コミック原作全盛の昨今にオリジナル脚本で「いじめ」という重いテーマを扱っているのはそれだけで一応の評価に値する。志田未来谷村美月という演技派若年女優のエース級が投入されているので注目せざるを得ない。「女王の教室」の焼き直しのようだったら失望する可能性。あっと驚くようなどんでん返しを期待したい。ただ、菅野美穂主演だけは気に食わないのだが(評価分かれるだろうね)。
  • 特急田中3号: コミック原作なのかと思いきやそうでなかったので評価アップ。若干「電車男」とカブる感あるが。ラブコメにおいて、テツヲタというおよそ女性が寄り付きそうにないモチーフに敢えて取り組んだ勇気を称えたい(苦笑)。この際、やる以上は徹底的に濃い鉄道ネタを仕込んで頂きたい(濃いなりにネット上での口コミ評価で盛り上がってくれるという副産物もあろうかと)。主演の田中聖がウザいのはまぁ我慢する、今のところは。タモリ倶楽部の鉄道企画でお馴染みのホリプロ南田マネージャー(出演者豊岡真澄のマネージャー)が監修を手掛けているとのこと(初回にカメオ出演も果たす)。
  • 時効警察: 前作で堪能させてくれたシュールなギャグは相変わらずに満載。ただし、前作で高い評価を受けて以来世間の注目を集めているせいか、無理に笑いを取ろうとやや力み過ぎているきらいがあると思う。前作並みにもうちょっと肩の力を抜いて要所のみでボケた方が効果があろうに。麻生久美子がキュートやなぁ。今回新たに登場した時効管理課新人警察官役の小出早織を遠目で眺めているとミニ長澤まさみのように見えてくると思っているのは私だけか(長澤ファンに怒られそうだな(苦笑))。

ということで、上記の中ではやはり「時効警察」がイチオシである。