(余談) 本年放送を振り返って (1)

独断と偏見を交えつつ、今年の放送を振り返る。大まかにカテゴライズしてみた。ちょっと量が多いので今日と明日の2回に分けて掲載。大晦日を目前に、「そういえばそんなこともあったなぁ」と感慨に浸るネタにでもして下さい(笑)。

経済関連

昨年末に大阪市役所スキャンダルで火が点いた公務員批判が尾を引く。誠氏、累進課税に起因する重税のやるせなさと、修正申告に伴う延滞利息の一見恣意的にも思える徴収方法を巡って不満が爆発、役所の無駄遣い体質を思い返すごとに恨み節がヒートアップする。一部公務員のリスナーと険悪なムードに陥る。先日の総務省発表によれば、地方公務員は11年連続で純減しており、深刻な財政難の中、国家公務員と合わせて今後5年間で更なる削減が計画されている。「最後の特権階級」と揶揄されもする公務員も既に一生安泰な職業とは言えなくなりつつある。
一方、折からの株ブームと相場活況に劇場型M&A騒動が重なり、株関連の話題が多く目立った。ほりえもん楽天村上ファンドの3点セット、勝負師(苦笑)川合俊一がよく引き合いに出される。livedoorニッポン放送買収騒動の際には「北野ファンド」の構想話に花が咲いたりもした(半分本気になってたな)。上昇相場の時は誰が何を買ってもそこそこパフォーマンスは上がるもんだから、その幻覚、じゃなくて錯覚に踊っていた感も。誠氏、CBCラジオ番組の推奨株コーナーに因んで、俄か投資家のあきれた行状も暴露、さすがに辟易気味となる。成功談と失敗談を問わず、来年も株関連の話題は尽きないだろう。

ズラ/ゲイ関連

BIG STEPバーゲンの御大の衝撃的なCMが話題を振り撒く。(暗黙の)カミングアウト待望論も出始める、「もうええんちゃうの??」。
ゲイ関連では、お馴染みElton Johnとケンさん達(笑)が幾度となく妄想話のオモチャにされつつ、最後はGeorge Michael の大物ゲイ婚で締め括り。 エルトンはズラネタでも頻出するという稀有な存在に。さすがSirの称号を授かった人は違う(苦笑)。

怪しい商法

微塵も終焉の気配を見せない細木数子の占い、もとい単なる説教ブームやら自己啓発本ブームは、相も変わらずと言うべきか、毎年毎年手を変え品を変え、次から次へと命脈尽きず。カルト教団の古代帝国軍ザイン、スピリチュアルの江原氏と「オーラの泉」、光合堀菌(笑)、...。カモの多さに「信じる者=儲」という名言(?)まで飛び出す始末である。
怪しい商売といえば、誠氏自身が遭遇したいわゆるマッチ売りの少女商法なんてものもあった。結局、謎めいた儲けのカラクリは解明し切れず。もう一つ誠氏の体験談では、日本テレコムおとくライン」の猛烈営業が大顰蹙を買った。

懲りないオトコとオンナ

今年は「ちょいモテ/ワル」のオヤジ・ブームが話題に上らない日はないと思われるほど一大キーワードになった。茶化したり皮肉ったりすることも多かったが、ちょっと真面目に「ちょいモテ男になる技術」を徹底批判し、キャバクラ幻想の粉砕に努める。明らかな便乗本である「モテるオヤジの作法」も評判が悪く、中谷大明神が既に終わったことを悟らされた瞬間であった(笑)。
非婚時代の世相に絡んで、オンナの話題は旧EZ!TVから何回か取り上げられた。「セレブになりたい女性たち特集」、「気がつけば曲がり角・・結婚したい女性たち」など。セレブ願望と現実逃避、現実離れした上昇婚へと想いを馳せる他力本願の虚しい生き方等々が槍玉に上がる。非婚といえば、板井氏もちょくちょく俎上に。板井サン、2回遊びに来る。

TV番組/ドラマ

今年前半のヤマは、鳴り物入りでスタートした久米宏司会の"A"が大コケしたことだろう。久米さん、いまGyaOで車関連の番組やってます。そうそう、そんな風に大仕掛けでなく肩肘張らない番組を最初からやっときゃ良かったのよ。
例年通りドラマは数限りなく批評されたが、個人的に印象に残ったところでは、「汚れた舌」、「女王の教室」、「貞操問答」、「熟年離婚」など。とりわけ今年を代表するドラマは、文句無く「女王の教室」ではなかろうか。最後まで視聴者に媚びず、偽善者ぶったPTA的ヒステリーを見事に押し返した点が天晴れであった。ただし、残念なことにサイキックではあまり話題として取り上げられなかった印象がある。