(余談) 日本ポルノ発達史

米国ポルノ史を覗いたからには当然日本のそれも気になるわけだが、こちらはすでに「ピンクリボン」という今夏公開の優れたドキュメンタリーを6月初頭に紹介したので参考になれば。驚いたことに、UPLINK(東京・渋谷)ではレイトショーで依然としてロングラン上映中らしいが、すでにリリースされているDVDを買って観た方がお手軽かと。専用サイトにアップされている番外編歴史考察メモも大いに参考になる。このサイトは上映終了後も残しておいてほしいものだ。
偶然にも関西では、今週末に神戸の新開地映画祭にて、エロティック&アートという見出しで、代表的な戦後日本のエロ映画(含日活ロマンポルノ)プラスごく最近の作品をセレクション上映する催しがある。さすがにハードコア・ポルノ上映というわけにはいかんだろうが(苦笑)、洋物アダルトと対比する意味で、日本の情念に満ち満ちたエロを集中的に鑑賞する良い機会かと思う。ただし、アート性(?)重視であまり刺激強烈な作品は対象に入っていない印象。個人的には、例えば「愛のコリーダ」は絶対に外せないと思うのだが。因みにこの上映会、女性限定だそうです。満員御礼必至だな(笑)。
蛇足。日本の場合、80年代以降のいわゆるAV文化を無視するわけにはいかないだろう。残念、というか当然ながら、「ピンクリボン」では日活ロマンポルノ/ピンク映画以後のポルノ映画発達史までは範疇に入っていない。AVに関しては、Wikipediaの記述が意外にも詳細で、少しばかり感動した。関連項目をも含めて、大変勉強になります(苦笑)。「ピンクリボン」の続編は、間違いなくAV業界の歴史と内幕を取材したドキュメンタリーになるであろう(私が知らないだけでそういうドキュメンタリーは既に存在しているのかもしれないけど)。