(余談) ダークホース「女王の教室」

日テレ系ドラマ「女王の教室」は今クール最高のダークホースだわ。いやぁー、気が付かなかった。このストレートなエゲツなさはサイキック青年団でもいずれ話題に取り上げられること間違いない(と思う)。「電車男」ごときに目を逸らされている場合じゃない。お奨めですわ、今晩9時をお見逃しなく。
日テレの番宣があまりにもしつこい上に天海祐希の鬼面(苦笑)が気になり、つい先ほど第2話までのダイジェスト再放送を少しばかり拝見した。現代社会におけるオトナやガキの問題行動を抉り出さんと確かにやや極端な脚色で嫌悪感を催す人も少なくないようだが、意図的にメリハリを効かせた問題提起番組として見ればあながち的外れとも言えず、「金八先生」へのアンチテーゼとして非常にユニークなドラマではないかと思う。天海祐希の能面演技も結構可笑しく、突っ込めると言いますか、単純に楽しめます(笑)。「電車男」や「女系家族」等のように安直なリメイクものではないことにも好感が持てる。
偶然にもたった今しがたYahoo!ニュース(ソースはスポニチ)でヘッドライン・ニュースに取り上げられたように、視聴者の間で賛否両論を巻き起こしているというのは、学園ドラマにありきたりな予定調和を見事に打ち破っている証であって、あまりパッとしない最近のTVドラマ界にあっては、そうした冒険心や実験精神自体は素直に褒めてやってもいいんでないか。まぁ予期せぬ最後の結末次第で評価がガラリと変わりそうな脚本を武器に、視聴者を最後まで引っ張って行く力量を持ったドラマが久々に登場したという感じだ(これで最後が唸らせることなくスカだったら怒りまっせ、ほんまに...)。内容の評価は、本当に結末次第です、これは。少なくとも現段階で「模倣を出さないためにも打ち切るべき」などというPTAもどきの成熟したオトナとは思えないヒステリックな批判はまったく噴飯ものである。
UPDATE (7/16): 視聴者掲示板の批判コメントつらつら眺めていて思うのは、このドラマは親バカや子供の残酷さ、教育現場の事なかれ主義を揶揄したある種の風刺画、パロディであることが全然分かっていないオトナが多いということ。ユーモアのセンスが無さ過ぎる。小中高生視聴者の方がかえってその辺をよくわきまえているような気がする。教育をテーマにすると、どんな人でも一家言あって、全員が俄か評論家になり議論(まぁ大抵は体験談に毛が生えた程度の話だが)が白熱する事態はよくあることだ。でもこの種のマジな議論は恐らく結末を見届けて最終的なメッセージを確認するまでそぐわないだろうと思う。現段階でヒス起こしている連中には「全体を見通してから批判せよ」と言いたい。