(余談) 荒川静香選手からの教訓

荒川静香選手活躍の舞台裏を特集した昨晩のNHKスペシャルを観て、ビジネスや投資、ギャンブル等における成功へのヒントと重なる教訓がいくつか見つかったので、記念に(?)メモしておこうと思う。スポーツ技術やありきたりな人生苦労話の視点とはまた違った見方ができて新鮮な驚きがあった。

  • 得点が1割増しになる後半に難度の高い技を重点配分して総合得点の向上を狙った。⇒ リスクとリターンの関係を計算することの重要性。前半と後半どちらで失敗しても減点幅は同じ。つまり損失限定。ならばリターンが高くなるチャンスが見込めるところで勝負に出る。
  • 他選手の競技結果を敢えて見聞きしない。⇒ 感情に支配されて本来の調子を崩す危険を防ぐ。人間は心理的にとても弱い存在。より敷衍すれば、情報過負荷(information overload)を回避することの重要性を物語っていると感じる。
  • 連続ジャンプで思わず転んでしまいそうなヤバさを察知し、次のジャンプで臨機応変に2回転にシフト・ダウンした。⇒ ある意味で損切り。常に状況を見る。いたずらに当初の計画に固執しない。間違ったと思ったらすぐに軌道修正する。
  • 技術得点には貢献しないイナ・バウアーを入れて自分の得意スタイルや持ち味を捨てなかった。⇒ 他人の土俵で勝負しないことの重要性。他の競争者と同じ戦い方でガツガツと無理して得点を狙いに行ってもかえって成功の見込みは薄い。
蛇足ながら、この機会に選手引退、プロ転向すれば絶好の利食い、勝ち逃げとなろう。そうでなければ、Greed kills?? 降り時についても考えさせられる。