(2) モブノリオ吼える

今回放送の後半は、サイキッカー芥川賞作家モブノリオ氏を迎えてのゲストトーク。例によって話があっちゃこっちゃ飛んでますので、我輩が印象に残ったところのみコメント。以下は放送の忠実な再現ではないので悪しからず。

  • 「自分探し」の不毛について。自己変革のために小説を書こうとかいう意図的な、あるいは受け狙いの小説行為はありえん、てな話。小説は書こうと思って書けるもんじゃないという話題が発展し、自分を変えるためにまず環境を変えることありきの風潮(マンネリOLの海外遊学など)に釘を刺す。環境変化イコール自分の意識や感性の変化とは限らん、ということ(当たり前か)。モブ氏、小説書こうと東京行ったが全然何も書かなかった、という懐旧談から。この話に興味持った人には個人的に「若者はなぜ「決められない」か(ちくま新書)」を推奨。モブ氏の本じゃなくてゴメン。
  • 夢の印税生活に潜む、不労所得ゆえのなんとはなしのむず痒さの話から、またぞろ金の話へ。モブ氏「金の話ばっかりやな」としばし苦笑。金持ちは寄って来る人間が皆金を狙ってやって来ると人間不信に陥り、日常生活も「楽しないやろなぁ」という例によって例の話です。これは、わがblogでも先日10月3日に触れた話題の繰り返し。多分にやっかみも入ってるでしょうが...(笑)。
  • 「勝ち組対負け組あるいは負け犬」という二分法的思考の浅はかさについて。また思考停止の大マスコミがそれを煽っている醜さ。日本人の習い性とも言える「長いものに巻かれろ」志向、メジャーまたはブランド崇拝あるいは強烈な同調志向への抵抗とでも言おうか。群雄するNYのミニラジオ局の例を引き合いに出してました。若干ズレるかもしれないが、innovationはmain streamからは生起しない、ということを我輩は思い出した。

えー、ゴッゴル、ちょっと告白しなければならないのは、我輩はまだ「介護入門」読んでまへん。文藝春秋9月号を買ってはみたものの、最初の数行で挫折。だぁーってぇー、こんなダラダラ文、眼がチカチカして読めないっすよー(苦笑)。というわけで、我輩にはモブ氏の作品を語る資格はない。すんません。
モブ氏、いくつかの短編を執筆中で追々発表していくとのこと。小説業も、走りながらどこまでやれるか、やれるところまでやってみよう、と語っておりました。ダラ文じゃない作品も期待しております。